有馬温泉と言えば、独特の濃い鉄分と塩分を含んだ赤褐色の「金泉」が代名詞だ。この宿の最大のハイライトとも言えるのが、心地よい風が吹き抜ける屋上露天風呂である。湯船に体を沈めた瞬間、じわりと温もりが全身に染み渡り、日頃の疲労やストレスが空へと溶けていくような感覚に包まれる。
男湯・女湯ともに趣のある造りとなっており、朝夕で表情を変える空のグラデーションを眺めながらの入浴は格別だ。特に早朝の静寂の中で浴びる朝日と湯煙のコラボレーションは、旅の記憶に強く刻まれる。お湯から上がった後も保温効果が長く続き、肌がしっとりと潤うのを実感できるはずだ。