紫色の鮮やかな「なすび」の被り物を頭に乗せ、淡々と謎めいた言動を繰り出す。かつてバラエティ番組のひな壇で繰り広げられたその光景は、一見すると突拍子もないイロモノ芸に見えたかもしれない。だが、そこにはすでに彼独特の緻密な世界観が息づいていた。
文脈を途切れさせ、観客や共演者の予測を裏切り続ける手法。それは決して「ウケを狙った奇行」ではない。既存の「お笑いのセオリー」に対する痛烈なアンチテーゼであり、彼自身の頭の中に広がる異空間の忠実なスケッチなのだ。周囲がツッコミを入れようと右往左往する中で、彼だけがどこか遠くを見つめ、一切のブレを見せない。あの静けさと狂気の同居こそが、彼のトレードマークとなった。