ことの始まりは、任天堂と株式会社ポケモンが公開した数秒のティザー映像でした。ファンの目は、画面の端を横切った黄色い影に釘付けになります。これまでメスのピカチュウを象徴していた、あの愛らしいハート型のしっぽが見当たりません。代わりに描かれていたのは、オスと同じ稲妻型のしっぽを持った、しかし明らかにメスとして扱われている個体でした。
「作画ミスではないか」。当初はそんな楽観的な見方が大半を占めていました。しかし、公式ライセンス商品やアパレルコラボのビジュアルからも、徐々にハート型の意匠が消えつつあることが判明します。2006年の『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』で導入されて以来、20年近く定着していた「しっぽの形による性別差」という設定が、静かに、しかし確実に終わりを告げようとしています。