日本の「弁当文化」は、以前から盛り付けの美しさや栄養バランスの細やかさで知られていた。しかし、それがイラストというフィルターを通すことで、さらに記号化・美化され、SNSのタイムライン上で圧倒的なアイキャッチ力を発揮するようになった。
実物の写真ではどうしても光の加減や背景の雑多さが気になってしまうことがある。一方でイラストは、描き手が「一番見せたい美味しさの要素」だけを極限まで強調できるアドバンテージを持つ。彩度の高い野菜の緑、揚物のアカシア色、ご飯のホワイトスペースが計算し尽くされた画面構成は、タイムラインをスクロールする手を止める強力なトリガーとなっているのだ。