日本のバードウォッチャーを魅了し続ける、代表的な「赤い鳥」4種の生態と決定的な識別ポイントを深掘りします。
1. アカショウビン(火の鳥)
「森の宝石」「火の鳥」の異名を持つカワセミ科の夏鳥です。東南アジアから日本へ繁殖のために渡来します。全身を包む鮮やかな赤褐色と、太く鋭い赤いくちばしが圧倒的な存在感を放ちます。雨の多い初夏に「キョロロロロ……」と尻下がりに森へ響き渡るフルートのような鳴き声は神秘的で、姿を見るのはバードウォッチング愛好家でも難易度が高い憧れの存在です。
2. ベニマシコ(紅ましこ)
スズメほどのサイズで、オスの顔や胸元が愛らしい紅色に染まる冬鳥です。本州以南では晩秋から早春にかけて、河川敷のススキ原やヨシ原、低木のヤブに飛来します。「フィッ、フィッ」という控えめで小気味よい地鳴きが特徴で、植物の種子や草の芽を啄む姿が頻繁に目撃されます。
3. オオマシコ(大ましこ)
ベニマシコよりも一回り大きく、成鳥のオスはワインレッドのような深みのある赤色に染まります。特に額と喉元に散りばめられた銀白色の羽毛が美しく、気品ある姿が人気です。厳冬期に寒冷地や山間部の林道へ群れで飛来し、ハギやイラクサなどの種子を採食します。年によって飛来数に大きな波があるのも特徴です。
4. イスカ(交喙)
くちばしの上下が左右に食い違った独特の形状を持つアトリ科の鳥です。この特殊なくちばしを使ってマツなどの松笠(松ぼっくり)の隙間を器用にこじ開け、中の種子を食べます。オスは渋く艶やかな赤レンガ色をしており、「チョン、チョン」「キョッ、キョッ」と鳴き交わしながら松林の上空を群れで移動します。