脳梗塞の前兆を素早く察知するために、国際的に広く使われている標語が「FAST(ファスト)」である。これは以下の4つの頭文字を取ったものだ。
・F(Face:顔):顔の片側が下がり、うまく笑顔が作れない。
・A(Arm:腕):両腕を前に突き出したとき、片方の腕が自然と下がってしまう。
・S(Speech:言葉):言葉が出てこない、あるいはろれつが回らない。
・T(Time:時間):これらの症状が1つでもあれば、すぐに救急車を呼ぶ時間。
「疲れているだけだから」「明日になれば治るだろう」という自己判断は、もっとも危険な罠だ。一瞬の症状であっても、それは「一過性脳脱血発作(TIA)」と呼ばれる本格的な脳梗塞の前触れである可能性が高い。わずかな身体のサインを見逃さない感度を持つことが、命を守る第一歩となる。