現場の事件で犯人を直接逮捕できるかどうかも、両者の決定的な一線です。警視庁の警察官には司法警察員としての逮捕権限があり、日々街で取り締まりや取り調べを行います。これに対し、警察庁の職員(一部の専門捜査ユニットを除く)には原則として個別の事件に関する捜査権や逮捕権がありません。
組織のトップの階級差も極めてユニークです。警察庁の最高責任者は「警察庁長官」ですが、このポストは警察官の階級外とされています。一方、警視庁のトップは「警視総監」であり、警察官としての最高階級に位置します。事務方としての全国最高位が長官であり、現場の警察官としての最高位が総監という、ねじれとも言える独自の権力構造が形成されているのです。