光沢紙とは、ベースとなる原紙の表面に特殊な塗工層(コーティング層)を均一に施し、平滑性と強いツヤ感を持たせた用紙の総称です。光を滑らかに反射させるため、高いコントラストと深みのある黒、鮮やかな色彩再現を実現できるのが最大の特徴です。
日常的に目にする他の用紙と比較すると、その役割と特性の違いが明確になります。
まず、コピー用紙に代表される普通紙との違いは、表面処理の有無にあります。普通紙はパルプ繊維が露出しているため、インクが内部まで染み込んで輪郭が滲みやすく、発色が沈みがちです。文字中心のビジネス文書には適していますが、写真や高精細なグラフィックの印刷には向きません。
次に、落ち着いた質感を好むユーザーに選ばれるマット紙との違いは光の反射率です。マット紙も光沢紙同様にインク受理層を備えていますが、表面に細かな凹凸を持たせることで光の反射を抑えています。反射によるギラつきがないため、文字が読みやすく、絵画調のアート作品や落ち着いた雰囲気のパンフレットに適しています。
また、光沢紙と写真用紙の違いについて混同されるケースが多く見られます。広義には写真用紙も光沢紙の一種ですが、一般的なチラシ用光沢紙が紙ベースであるのに対し、専用の写真用紙は印画紙と同じ「RCペーパー(レジンコート紙)」構造を採用しているものが主流です。紙の芯材を樹脂層で挟み込んでいるため、インクを大量に吹き付けても波打ち(コックリング)が起きず、銀塩写真に匹敵する圧倒的な重厚感と耐水性を発揮します。