事前の記者会見から激しい火花を散らしていた因縁の二人。舌戦にとどまらず、計量時の視線の交錯だけでも会場に緊迫感が漂っていた。ゴングが鳴ると、予想された激しい打ち合いではなく、互いの呼吸を読み合う高度な将棋のような攻防がスタートした。
スタンドでの探り合いから一転、第2ラウンドでの劇的なテイクダウン。グラウンドでの泥臭いポジション争いは、観客の目を釘付けにした。過去の因縁を拭い去るかのような一瞬のスキを突いた関節技の仕掛け。最後は判定までもつれ込んだものの、勝者の目に浮かんだ涙がこの一戦にかける覚悟の重さをすべて物語っていた。