砂浜にぽつんと浮かぶ巨大な岩、「弁天島」。地元では「べんてんさん」の愛称で親しまれ、かつてははるか沖合にあったと伝えられるが、年月の経過と砂の推移によって、現在は徒歩で近づける位置にある。岩の頂には小さな鳥居が佇み、豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)が祀られている。
ここでの圧巻は、何と言っても夕刻の風景だ。「日本の夕陽百選」にも選出されたこの絶景は、季節や天候によって全く異なる表情を見せる。空が茜色から深紫へと移ろうマジックアワー、弁天島のシルエットが漆黒の影となって波間に浮かび上がる瞬間は息をのむほど美しく、ファインダー越しでは捉えきれない圧倒的な情景がそこにはある。