今シーズンのドラマシーンを俯瞰すると、大きく分けて二つの巨大な磁場が存在する。ひとつは、地上波の伝統を守り抜く老舗枠の「重厚路線」だ。圧倒的なロケーションと綿密な取材に裏打ちされたビジネスサスペンスやヒューマンドラマは、依然として幅広い年齢層をテレビの前に引きつける強さを持つ。
一方で、外資系配信プラットフォームや地上波局の配信特化チームが手がける「エッジの効いた作品」も勢力を伸ばしている。全8話完結という緊密な構成や、海外作品に引けを取らないVFX技術の投入など、従来の枠組みを突き破る試みが相次ぐ。地上波のリアルタイム視聴と配信プラットフォームのグローバル展開。この二本の柱が互いに火花を散らす構図こそ、今夏のエンタメの醍醐味と言えるだろう。