興味深いのは、この原点回帰の波を牽引しているのが、デジタルネイティブであるZ世代や若いミレニアル世代である点だ。SNS映えを狙った過剰な盛り付けや、ギトギトした濃厚系ラーメンのブームが一巡した今、若者たちの関心は「本物であること」「ミニマルであること」へとシフトしている。
「見た目は地味だけど、一口食べたときの解像度が全然違う」
カウンターで丼と向き合う20代の女性客は、そう言って微笑んだ。余計なものを削ぎ落とした先にある美しさ。それは現代の若者たちが求めるライフスタイルの価値観とも共鳴している。華美な装飾を捨て、本質だけを追求した一杯のうどんは、世代の壁を軽々と越えて支持を広げている。