興味深いのは、顧客層の劇的な変化だ。かつては常連の年配客が中心だった空間に、現在はSNSで情報を得た海外からの旅行者や、昭和レトロをリアルタイムで知らない若いZ世代が押し寄せている。彼らにとって、ここは単なる飲食店ではなく、日本の伝統的でノスタルジックな日常をリアルに体感できる「生きている博物館」なのだ。
「スマホの画面で見ていた以上の臨場感。言葉が通じなくても、空間全体の温かさで歓迎されていると感じる」と、フランスから訪れた20代の観光客は熱っぽく語る。本物だけが持つ圧倒的な説得力が、国境や世代の壁を軽々と飛び越えている。