デジタルネイティブである10代・20代の若手剣士たちの間でも、四字熟語に対するアプローチが変化している。かつては指導者から与えられるものだった座右の銘を、自らデジタルライブラリーや文献から検索し、自らの「個」を表現する言葉として選び取る動きが目立つ。
「打姫(うちひめ)」の愛称でSNSのインフルエンサーとしても活動する女子高校生剣士は、自身の垂(たれ)ネームや胸刺繍に「気力迫真」の文字を選んだ。「SNSでは他人の目が気になるけれど、道場に入ってこの文字を身につけると、自分だけの世界に集中できる」。伝統とトレンドが交差し、手刺しの伝統防具に現代の感覚で選ばれた文字が踊る。若者たちにとって、それは古典への回帰ではなく、最新のセルフブランディングなのだ。