電気グルーヴの音楽性は、極めて精巧で質の高い電子音楽と、小学生のようなナンセンスギャグの奇妙な同居にある。石野卓球が織りなす鋭利なビートの上で、ピエール瀧が「存在感」だけでパフォーマンスを展開する構造。そこに降り立ったケンタウロスは、まさにその美学の最高到達点と言えた。
格好良すぎず、かといって安易なウケ狙いにも甘んじない。ギリシャ神話の半人半馬という重厚なモチーフを、日本のアンダーグラウンドカルチャーの文脈へと強引に引きずり下ろす力技。この絶妙なアンバランスさこそが、時を経ても風化しない強烈な美学の根源である。