四国全土を巡る1,400キロメートルの壮大な巡礼路。かつては高齢者の信心深い旅というイメージが強かった四国八十八箇所だが、2026年の今、その光景は一変している。白衣を身にまとった若い外国人ハイカーや、スマートウォッチを手に歩くミレニアル世代が目立つ。
彼らが求めているのは宗教的な救いだけではない。徹底的な「オフグリッド体験」だ。過剰な通知とSNSの喧騒に疲弊した都市生活者が、88の札所を一つひとつ自分の足で歩み進める。そこに用意されているのは、デジタルデトックスの極致とも言える究極のマインドフルネス。札所ごとに提供される分散型IDやWeb3ベースのデジタル朱印など、ハイテクと伝統のバランスも若者層の参入を後押ししている。