ノミネート語が公開されるたびに多くの読者が抱く「あの言葉は一体なぜ選ばれたのか?」という疑問。その真相を解き明かすには、主催である『現代用語の基礎知識』編集部および新語流行語大賞選考委員が重きを置く選出基準を理解する必要があります。
選考委員会が公式に掲げるベースは、「軽薄短小」であってもその年に人々の心を捉え、世相を鮮やかに切り取った言葉であるかどうかという点です。単に使用頻度のビッグデータだけを機械的に集計するのではなく、時代が抱える空気感や社会問題に対する問題提起、あるいは人々に勇気を与えたポジティブなエネルギーが重視されます。
選考理由を深掘りすると、以下の3つの評価軸が明確に存在します。
1つ目は「大衆の共通体験を象徴しているか」です。国民的なイベントや国際大会など、日本中が同じ瞬間に感情を共有した際に発せられた言葉は極めて強い推薦を受けます。
2つ目は「時代の構造変化を言語化しているか」です。新技術の普及や制度改正に伴い、人々の生活様式が一変した事実を端的かつキャッチーに表現した新語は、高い評価を獲得する傾向にあります。
3つ目は「デジタル発の爆発的な拡散力」です。従来のマスメディア主導からシフトし、ネットミームやSNS上で若年層を中心に数億回再生を叩き出したカルチャーワードも、現代の世相を語る上で外せない要素として選定されています。