長打力の低下に伴い、脚力で相手プレッシャーをかける「アジリティ打線」が脚光を浴びている。単に盗塁を決めるだけではない。相手野手の捕球体制や肩の強さを見極め、わずかな隙を突いて次の塁を狙う意識の高さが勝敗を分ける。
1番から9番まで全員が50メートル6秒前後で走れる俊足揃いの打線を組むチームが登場し、話題を集めている。内野ゴロ一つでも全力駆け抜けで内野安打にし、相手の悪送球を誘う。こうした泥臭くも計算された走塁技術が、ロースコアの接戦をものにする強さの源泉となっている。
守備側にかかる精神的圧迫感は計り知れない。「打たせて取る」はずのピッチングが、足によるプレッシャーで崩されていく光景は、今年の甲子園でも何度も繰り広げられるはずだ。