岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』で銀幕に姿を現したとき、誰もがその圧倒的な透明感に息をのんだ。しかし、彼女の本質は単なる「透明な少女」にとどまるものではなかった。続く『花とアリス』でのみずみずしいステップ、そして全国的な熱狂を生んだ『フラガール』。そこで証明されたのは、役柄の芯にある情熱とエゴイズムを同時に立ち立たせる、天性のリアルさだった。
2010年代以降、彼女は安全なキャリアの選択を意識的に拒んできた。一癖も二癖もある難役、人間の醜さを剥き出しにする役、あるいは時代劇の重厚な枠組み。挑戦を恐れないその姿勢が、いつしか巨匠たちに「彼女が画面に立てば作品の強度が変わる」と言わしめる確固たる信頼へと変わっていった。