日本伝統の洋菓子店が誇る精密なデコレーションケーキや、フレンチスタイルの濃厚なムース。それらと比較した際、この新しい波の最大の特徴は「引き算の美学」にある。水分量を極限まで高めたシフォンやカステラ生地は、口に入れた瞬間に溶けるような「ふわしゅわ感」を実現している。
さらに特筆すべきは甘さの設計だ。砂糖の量を従来のケーキの半分近くに抑え、卵の豊かな風味やフレッシュな牛乳のコクを前面に打ち出している。「甘すぎるスイーツは苦手だが、これなら毎日でも食べられる」という声が、30代から50代の健康志向層からも相次ぐ。素材の良さがダイレクトに伝わる構成が、従来の洋菓子ファンをも取り込んでいる理由だ。