彼は自らストーリーを紡ぐ「単独執筆」のスタイルをとることは珍しく、多くの場合、原作ストーリーテラーとタッグを組む「作画専業」としてキャリアを重ねてきた。ほったゆみ氏との『ヒカルの碁』、大場つぐみ氏との『DEATH NOTE』『バクマン。』『プラチナエンド』、そして近年の新世代原作陣とのコラボレーション。
原作の持つネームや文字情報を受け取り、それを100パーセント以上の視覚体験へと昇華させる力。それこそが彼の真骨頂だ。原作の意図を正確に読み解きながらも、構図の切り取り方やコマ割り、キャラクターのアクションで読者の視線を自在に誘導する。自己主張としての絵ではなく、物語を爆発的に面白くするための絵。この徹頭徹尾「職人」に徹する美学が、彼の作品を傑作へと押し上げる。