光り輝くスポーツの祭典の裏側で、2002年は日本社会の構造的腐敗に対する怒りが爆発した年でもありました。それを象徴するのが「内部告発」と「ムネ男」です。
BSE(狂牛病)対策の助成金をだまし取ろうとした「雪印食品の牛肉偽装事件」では、倉庫会社の従業員による内部告発が不正を暴く決定打となりました。この事件をきっかけに、企業倫理の欠如に対する世論の批判は頂点に達し、後の「公益通報者保護法」(2004年制定、2006年施行)成立へとつながる大きな転換点となりました。
また、外務省を巡る利権介入疑惑や汚職問題で国会を揺るがした衆議院議員・鈴木宗男氏(愛称「ムネ男」)の一連の疑惑は、連日のテレビ報道で徹底的に追及されました。辻元清美議員(当時)との「疑惑の総合商社」発言をめぐる激しい応酬や鈴木氏の逮捕劇は、国民の政治不信を決定づける象徴的な出来事として記憶されています。