手作り知育玩具を運用する上で、絶対に軽視してはならないのが「誤飲と窒息」の危険性である。消費者庁および日本小児科学会の公表データによると、子どもの誤飲事故の約7割以上が0〜1歳児に集中して発生している。「親の手作りだから安心」という根拠のない過信は、取り返しのつかない事態を招きかねない。
誤飲事故を未然に防ぐための第一基準は、「直径39mm以下の物体を単体で与えない」ことだ。トイレットペーパーの芯(内径約38〜40mm)を簡易チェッカーとし、これにストンと通ってしまうサイズのパーツは、1歳児の口の奥や気道にそのまま滑り込むリスクがある。ペットボトルのフタは単体では直径約30mm前後のため極めて危険であり、必ずキャップ同士を2〜3個連結させて長さを確保するか、大型のリングに通すなどの二重の構造的配慮が求められる。
さらに見落とされがちなのが「接着強度の経年劣化」だ。1歳児の噛む力(咬合力)や引っ張る力は成人の想像以上に強い。木工用ボンドや粗悪な両面テープで固定したビーズやボタンは、子どもの唾液による水分と強烈な咀嚼によって数分で剥離する。磁石(ネオジム磁石など)やボタン電池は、体内に入ると腸壁を挟んで壊死・穿孔を引き起こすため、手作り玩具の素材としては使用を一切禁止すべきである。