狩野英孝が過去に受けた詳細なアレルギー検査の結果は、専門医を驚かせるほどの広範囲に及んでいた。米や麦、卵、牛乳といった主食級の食材から、スギ・ヒノキなどの植物花粉、ハウスダスト、各種カビ、さらには犬や猫の毛に至るまで、陰性ではなく陽性反応を示した項目は100種類を超えている。
なかでも彼を悩ませているのが、日常生活の不可避な現象に潜む発症要因だ。自らの汗に反応して激しい皮膚炎を引き起こす「汗アレルギー」や、寒暖差や冷気に触れた瞬間に出るじんましんなど、逃げ場のない症状が日常を脅かす。「呼吸して生きているだけでアレルギーとの戦い」と本人が漏らす通り、外気や気温の変化すらも警戒対象となる過酷な体質である。