ウォルト・ディズニー・カンパニーの長い歴史の中でも、ベイマックスのデザイン思想は異彩を放っている。日本の伝統的な「鈴」やエスカレーターの安全表示からヒントを得たという顔の造形は、余計な装飾を一切削ぎ落としたミニマリズムの勝利と言える。
SF・ファミリーアニメーションとしての奥深いストーリー展開と、見る者の警戒心を一瞬で解きほぐす無垢なデザイン。この両輪があるからこそ、時代を超えて人々を魅了し続ける。自らの手で衣装を作り上げる行為は、単なる仮装の枠を超え、作品が持つ温もりや「傷ついた心を癒やす」というテーマを身体的に体感する特別なプロセスなのだ。